2022年08月31日

作者一覧を発表いたします。

「かりんネット歌会2022 vol.8」

梅原秀敏  土用波打ち寄す浜にたどり着く七夕祭の夢のしかばね
蚫谷定幸  初音ミク午前零時に家を発つ月夜の祭り非公開なり
今井正博  街祭りいろはモミジの日に映えて造花と言えど心浮き立つ
夏目たかし にぎやかな祭りのあとのさみしさを思へばハワイに旅したくなし
東 洋子  金魚ぽつりあぶくを吐いて水の底せんそう未満の祭りのあとに
鹿取未放  いつぽんの槐(アカシア)に花咲き花散りてわたくしだけの祭りが終はる
柴崎宏子  外出を自粛の我が身に聞こえくるねぶた祭の囃子は遠い
中山洋祐  後の祭りの後始末のため黙々とはたらく影を通り過ぎたり
東山研司  語りうる者みなとおき葬祭の炉中にひらくあかき口あり
田浦 将  寂寞を乱さぬままに群舞せり蝶の祭りや菜の花畑
古河 惺  真夜もなほドンキホーテの店内は異国の祭りのごとき極彩
増子拓己  留守中の家を焼かれたおじさんはあとの祭りと空を見上げる
五十嵐満  弾丸(たま)尽きて椰子にもたれる密林に祭囃子の遠くに聞こゆ
矢野和子  歌会の意見飛び交うそのさなか祭太鼓の口出しを聞く
福島隆史  祭壇の写真のきみのあの笑顔ああ、もう一度会ひたかつたよ
横田博行  お客さま大感謝祭半額セール対象外商品のように生く
吉村享子  不都合はさくっと切り捨て決行すコロナ禍戦禍の平和の祭典
橘 まゆ  打撲した足指腫れてコロナ祭かかとで歩く過去へ過去へと
山下騰子  文化祭「平和」の書の字ゆれている子らの墨の線キーウを想う
日高雅彦  Zoomから抜け出た時の感覚は祭のあとの寂しさに似て
辻 聡之  松坂屋7階祭事場フロア弱冷房に祝詞のふるえ
若槻真美子 熱中症警戒アラート響む地に間引かれゐるか蝉の祭典
コ力聖也  祭りだとかけ声あげる上司いて繁忙時へと入りゆくオフィス
池田竜男  祭りのこと分からないというアトムの眼は毎朝5時に祝祭的に開く
中村暢夫  知らずいた後の祭りか噎せながら桃は自重に傷みはじめる
古川 郁  子でありし目にも生肉の赤裸々さ祭り露店の大人の序列
遠音    ベニヤ板匂へば背なの蘇る学園祭の虹を引く刷毛
刀根卓代  葬祭場の十人の席に空き目立ち「刷け雲きれい」と伝へ帰り来

歌会ご参加(出詠・コメント・観覧)の皆様、ありがとうございました。
この記事にはコメント欄を設けますので、言い残したことや感想などにお使いください。
2022年9月のネット歌会につきましては、明日、ご案内いたします。
(現在の記事はあと一月ほど公開いたします)
posted by かりんネット歌会 at 21:14| Comment(0) | 作者・詠草一覧