2022年11月30日

作者一覧を発表いたします。

「かりんネット歌会2022 vol.11」

1 手をつなぎ入学式へ桜坂舞ふ花弁(はなびら)は母子(おやこ)を祝ふ
蚫谷定幸
2 久しぶりと握手してくる老人の記憶を辿り坂道くだる
梅原秀敏
3 空籠のなかに重き荷ちちははの後ろをついて祈念坂くだる
橘まゆ
4 人人の梨泰院(イテウォン)の坂のハロウィンに紅い花びらハラハラ落つる
山下騰子
5 急坂を登って帰るあの子らの目のかがやきの先にあるスラム
福島隆史
6 雨がちの昼は海鳴りの夜にかわり街は零下への急坂に入る
東山研司
7 上り坂あれば必ず下りあり奢るな人生腐るな人生
今井正博
8 坂下る途中に小さな富士みえる街で生まれて死にし人の道 
中山洋祐
9 三軍だったあいつが日向坂系の彼女を連れて来た同窓会 
東洋子 
10 眠れざる夜の海域を軍事用坂東海豚しばし廻れり 
辻聡之
11 人生の下り坂でも愛しくてわが青春はエンドレスかも 
田浦将
12 小春日に「坊ちゃんの塔」右に見て物理学校の坂道登る 
夏目たかし
13 一からの坂をのぼれば〈シ〉はあれど十から坂をくだれば消える 
中村暢夫
14 背負う子の蹴る足を手で受け止めて坂で見上げる空の食パンマン
服部明日檜
15 坂の字が名字に入るあの人の前で止まっていた俺の少年  
日高雅彦
16 坂本龍馬ここに撮られし右肘を預けし台のレプリカ置かる
コ力聖也
17 上ってるはずがいつしか下ってる坂よ果たせぬ再会のごと
横田博行
18 人ひとり通す小径に電球色灯す一夜花神楽坂とは
若槻真美子
19 めっきりと猿めいてきた 山賊と称するために坂道を行く
池田竜男
20 電線の交差しているアナログな町の坂にはたいていいる猫 
山口徳誠
21 真つ青な坂道のぼる飛行機のなかで広げるパピルスの地図 
古河惺
22 坂果つる先は空のみ広がりて上り切らずに生きたしと思(も)ふ 
遠音
23 今登るこの坂はやがて下る坂 また晴れがましき列とすれ違う 
古川郁
24 なだらかな登りの坂をささやかな向かい風うけ職場へ急ぐ
吉村享子

歌会ご参加(出詠・コメント・観覧)の皆様、ありがとうございました。
この記事にはコメント欄を設けますので、言い残したことや感想などにお使いください。
2022年12月のネット歌会につきましては、明日、ご案内いたします。
(現在の記事はあと一月ほど公開いたします)
posted by かりんネット歌会 at 00:00| Comment(0) | 票数・作者一覧