2022年09月30日

作者一覧を発表いたします。

「かりんネット歌会2022 vol.9」


1 今年米供う父の忌空を縫う鳥黒々と飛行するなり 橘 まゆ
2 彼岸には半殺しぢやとおばば言ふ餅米潰せと鉢を持たされ 蚫谷定幸
3 父のため一握りの米を粥して心はのこし職場に急ぐ 梅原秀敏
4 闇米で金を儲けた森君のおやじのクーペが爆走した日 福島隆史
5 田の畦を跳ぬる稲子を味見して今年の米の出来栄えをみる 増子拓己
6 一粒ずつ一粒ずつ米食べてみよ生きててよかったとう味がする 横田博行
7 まんまんと水をもらって育ちゆく米はまことに水の精なり今井正博
8 研ぐ米にあたらしき水そそがれてたちまち濁る初心のごとく 東山研司
9 米作は年貢のためで食するは雑穀なりし産土の地よ 田浦将
10 米作り田を守りしも病身の義兄は稲穂を寂しく見つむ 山下騰子
11 アレルギーに仕出しのおかず食べられず塩もて白米押して頂きぬ 刀根卓代
12 無洗米のような若者あつめられ上司にゆるく濯がれている 吉村享子
13 SDGsという言葉がすぐに浮かぶいま二人で余す一合の米 コ力聖也
14 米一合買えばおまけに一掴み一人暮らしの初飯硬し 服部明日檜
15 初めての歌会に出で評受くる米川さんより結句弱しと 夏目たかし
16 米粒に群がる小さき雀子を雉鳩二羽が見守っている 日高雅彦
17 半島を頂くゴルビーやはらかな目尻に解きぬ米ソのこぶし 若槻真美子
18 青の統べる部屋で玩具の恐竜と見つめあふ夜を久留米に泊りぬ 霧島茉莉
19 コンビニのツナマヨおにぎりほおばって米のなる木をまだ知らぬ子ら 東洋子
20 裏返すたびに弾ける虫の音米咬むように繰り返し聴く 池田竜男
21 米原を越ゆるあたりに見し雪が恋の記憶のすべてなりたり 辻聡之
22 米軍の飛行機の音が過ぐるまで無言で阿弥陀如来像座す 古河惺
23 詩のように言ってくれたらいいのにな「北米の木の話をしよう」 柴崎宏子
24 #ハッシュタグ※米印や☆星つけて♭フラットにしてコスパなことば 山口徳誠
25 冗談に見えても実に彼らふう「愛を米て」も「びじゅチューン!」も 中村暢夫
26 たいせつに本音は米櫃の底へ埋め長月のむしの声に涙す 古川郁
27 精米を終えて倉庫に夜を眠る新潟小国の秋の深まり 中山洋祐
28 雀にはあらで烏の降り来たり神棚の米盛りたる塀に 遠音

歌会ご参加(出詠・コメント・観覧)の皆様、ありがとうございました。
この記事にはコメント欄を設けますので、言い残したことや感想などにお使いください。
2022年10月のネット歌会につきましては、明日、ご案内いたします。
(現在の記事はあと一月ほど公開いたします)
posted by かりんネット歌会 at 00:00| Comment(0) | 票数・作者一覧