2018年09月23日

秋のネット歌会 無記名詠草一覧 36首

秋のネット歌会、36首の詠草がつどいました。
ご自身以外のうたから3首を選び、
web_kakai_eisou☆karinnokai.net
(☆は@に変えてください)
まで詠草番号をお送りください。

・選歌受付は、9月23日(日)〜10月5日(金)です。
・選歌して戴けるのは、詠草をお送り戴いたかたのみです。
・誤記脱字、詠草が載っていない、などございましたら上記アドレスまでご連絡ください。
・詠草中の( )カッコ内は前の漢字のルビです。

【秋のネット歌会 無記名詠草一覧】

題詠「あかり」

1 幾万の灯りの中の君思う高度下げ行く飛行機の中
2 「灯(あかし)持て」闇に宿りし神代(かみよ)花浮かぶ薄墨幽玄の里
3 幾萬の灯りうばわれし夜が明けて裾にじゃれつく迷子の仔猫
4 午前2時広辞苑にあかりつけ傷をさらしたことばをつなぐ
5 逝きし人おくりしひとも短歌(うた)になりよむ吾のみちを照らすともしび
6 三本のマッチは折れり蝋燭の芯を捩じ上ぐ星すだくやも
7 交差点歩きスマホのひとびとが蒼く光れりひとだまのごと
8 相聞の短歌を詠まば灯るのは脳(なづき)や胸やPET検査はも
9 産道の出口をおもう ひたすらに長きトンネル歩いてゆけば
10 雪あかりの記憶とけゆくふる里の月のささやきとほく聞きしに
11 秋の風吹きて川辺の骨董店髑髏ランプが金色(こんじき)に灯る
12 青き花火消えたるのちの暗闇に別の花火ひらくをYouTubeに見る
13 十勝嶺(ね)のふもとに灯る窓明り こよひも恋ほし遥かわが郷
14 真夜中に満月照らすルガーノ湖光り輝き月との対話
15 その人は寄り添ふあかり白杖の夫を腕にそと触れさせつ
16 鬼灯の実がほっつりと赤くなる 生まれなかった命だろうか
17 森抜けるヴィッの屋根にどんぐりの落ち来た音よ明かりをともす
18 虫すだく闇に紛れたひとの群れスマホ開いて面白きかな
19 「自らにすすんで灯り点しませう」さう言ひし母の送り火になれず
20 夜ごとに居場所をかえて寝る犬はあかりを消して黒き塊
21 直売のバナナピーマン雨の日に百円分の希望をともす
22 ストーブが喉を鳴らして灯油飲み火の舌先が芯を飛び出す
23 月あかり疲れも憂ひも包み込み熱気こもれる地球を照らす
24 残照のしずけさをもて非常口誘導灯の夜のうすみどり
25 散歩途中の犬が見ている夕暮のスコアに赤く二死は灯りぬ
26 灯とぼしの頃のさびしさ短か日の「家へ帰らむ」家に居ながら
27 カチューシャの歌詞小節ごとに先んじる気障な男が「灯」にいた
28 いぶかりて人みなわれの傍らを通りすぎにきわれは行灯
29 母に手を引かれし昭和オレンジの噴水ジュースけだし灯して
30 筆先の白い絵の具で漆黒の瞳にぴかりとあかりをつける
31 電灯を消してま暗き保存書庫にあくまで深きしづけさはあり
32 本当は闇が光であるように悲しみは空(くう)であるのかもしれぬ
33 夜夜中卓を灯せば脱ぎ捨てし昨日のわたしがぎろり睨みぬ
34 両手にてそっと包みし蛍火は蒼く儚し我が命とぞ
35 恋人に打ちのめされし真夜中のこどものへやのちいさなあかり
36 仄暗き書架の背表紙照らしつつ白く耀ふ秋の夜の月





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