19〜21番の歌にコメントお願いします。
19 ひたひたと満潮のごと周到な偽情報が正義をあおる
20 ピーラーのやうなる湾曲不思議なる義足はなめらかに疾走す
21 室町の足利将軍義だらけ義満義政義輝義昭
2025年12月18日
19〜21番
posted by かりんネット歌会 at 22:08| Comment(9)
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正義とは、自らの信念、ないし企みの意味になってきた感がある昨今、忍びよって来るフェイク情報に無意識に、又は意識的に煽られる人たちが増えた気がする。見える/見えないにかかわらず、扇動する黒幕、煽動される人たち、そして自覚的に加担する人たちがいる、世情の危うさを冷静に指摘した歌だ。
パラリンピックで短距離の選手が使うブレード型の義足を「チーター」と呼ぶそうだ。「あれでよく走れるなぁ」なんて思うことがあるが、あの湾曲がパラ選手の記録向上の一翼を担っていると思うと、不思議であり、すごいという言葉しか出てこない。
ネット社会で偽情報がどんどん流れる昨今。
ひたひたと満潮という表現が深刻さをうまく表現されていると思いました。
情報は、正しいものを選び取りたいと思います。
この頃は「私が常識で正しい」という顔をして嘘を言う人や国が増えてしまい、まさに末法という気がします。
偶に、ネットを見て来ました、という人に話を聞くとまったく根も葉もないことが書かれていることを知るのです。
「ピーラー」の比喩が良いと思いました。その人に合わせた義足の湾曲は、実に調整が難しいと聞きました。絶妙な曲がり具合から生まれる素晴らしい記録。その奇跡が詠まれています。
単なる無知による誤った情報ではなく、意図的に、周到に情報を流している何者かがいるかと思うと。
飲み込まれるほどの高潮が、やがてやって来るのでしょうか。
「偽情報」を修飾する3句までは巧みな比喩で、SNSなどに溢れる偽情報の怖さをうまく伝えている。結句の「正義をあおる」は作者の立ち位置をよく伝えていて共感は出来るが、やや言い過ぎだろう。読者を信じて、偽情報が押し寄せてくるだけで止めても十分伝わると思う。この七音は、虚辞を入れるまでもなく、さらっと流してはどうだろうか。
ピーラーがすーっと根菜を削る時のなめらかさが疾走感と重なって、想像しやすく面白いと思いました。
AI生成画像などのフェイクニュースが出回るようになってしまいましたが、この歌の「偽情報」は、そうした刹那的なものとは異なる「周到な」もの。そこにぞわりとします。発信元は、目的は?
21 室町の足利将軍義だらけ義満義政義輝義昭
その通りなのですが、「確かに」とうなずいて終わってしまい、歌の奥行きがないのがちょっと残念な点ではあります。
ユーモアを交えたり、架空の「義●」を入れるなどして歌をふくらませると作者の人間性が感じられて、より親しみを感じやすい歌になるかと思いました。