10〜12番の歌にコメントお願いします
10 お茶菓子に虎屋の最中を食べながらまんまる月を妻と見てをり
11 真っ黒な瞳の馬は最内の荒れ芝を蹴り加速してゆく
12 滑り込み最前列に講義聴く罰ゲームのごと睡魔に耐えて
2025年11月18日
10〜12番の歌
posted by かりんネット歌会 at 00:00| Comment(8)
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最前列は、熱心な人とこの歌のように滑り込んだ人が座るイメージです。
最前列では、眠くなってもさすがに眠れず、罰ゲームのようだという表現がおもしろいです。
馬の瞳から駆けてゆく後ろ姿まで、ズームアウト(だから、レース全体に広がっている)していくような描写が印象的。競馬も馬もよく知らないのですが、「荒れ芝」がイメージしやすく、歌の世界に入れる。馬の瞳はどんなだっけ?一頭をクローズアップしているのか、レースに出場している馬群の景なのか、肝心のところの解釈がゆれるのが惜しい
座学、それも食事後の午后には必ず睡魔が襲って来て、私は最前列の席で大胆にも講師の似顔絵をノートに描き※一応学習もきちんと、睡魔避けにしておりました(笑)。
講師もそれはちゃんと見ていて、
後で似顔絵を見せると、「似てるなあ!」と逆に褒められた記憶が。
ふと、その当時を思いださせていただきました。
「まんまる月」という言い方が可愛い。全てそろった、充実した夜の過ごし方、といった感じが面白い。満月といえば道長の「この世をばわが世とぞ想ふ望月の欠けたることもなしと思へば」を思い出すが、それの現代の市民バージョン(良い意味で)な気もする、なんだか羨ましい。
女性を思い浮かべてしまい、結句の「妻と」で己の思い込みを悟りました。固定観念恐るべし…。
「まんまる月」というやわらかな言い回しが、伴侶と過ごす穏やかな満ち足りた雰囲気を伝えてきます。虎屋の最中もこのご夫婦にとって、とっておきのお茶菓子なのですね。
11 真っ黒な瞳の馬は最内の荒れ芝を蹴り加速してゆく
「芝」なので人工の道、レースだとわかりますが、それがなければ大自然の中を駆け巡る野生の馬だと錯覚してしまいそうな、躍動感にあふれた歌です。
人間の都合で走らされているのではなく、馬自身の意志で駆けてゆくように感じるのは、「真っ黒な瞳」が効いているのだと思います。自身の意志がきらめく澄んだ瞳。
12 滑り込み最前列に講義聴く罰ゲームのごと睡魔に耐えて
最前列に座ったのは、そこしか空いてなかったのでしょうね。本当は目立たない席に座りたかったのに。
四句目の比喩が、実感がこもっていて目に浮かぶようです。