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2022年12月18日
10〜12番の歌
10〜12番の歌にコメントお願いします。
10 再発は無いよと自分に言い聞かす 海星の腕が再生をして
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
12 終電が去れば駅の灯徐々に落ち星が浮かんで夜空賑わう
posted by かりんネット歌会 at 11:56|
Comment(7)
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詠草
この記事へのコメント
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
誰にでも、胸中に凍て星の生まれる日はあると思います。別れ、失望、哀しみなど。辛い時程季節の春が恋しく、掲歌ではヴィヴァルディの「春」をリクエストされていますね。
そういえば、枯れ木のように見える今は冬を耐えエネルギーを蓄えて、春に花を咲かせるのですね。人生と同じではありませんか。
冬があるからこそ春の意味があると気付かせていただきました。
Posted by 蚫谷定幸 at 2022年12月20日 22:55
10 再発は無いよと自分に言い聞かす 海星の腕が再生をして
癌を患った作者かな、と思って読みました。ヒトデに限らず「再生」する力をもった生物は多いのですが、自分もまた病気に負けずに再生してゆこうという意思の表現された一首、力強さがあります。また、ヒトデなどこれまで「下等」とされてきたそういう生物の生態を素晴らしいと見るまなざしもいいと思いました。
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
胸の中を冷たい風が吹き抜けるようなある日に、ラジオ番組でしょうか、「春」をリクエストしたという作者。
「凍て星」と「春」の対比がわかりやす過ぎるかもしれませんが、この歌ではよい感じに仕上がっていると思います。多くの人に親しまれているヴィヴァルディの「春」の弾むようなリズムと明るさ、それを求める作者の切実な気持ち、というものが調和しています。
12 終電が去れば駅の灯徐々に落ち星が浮かんで夜空賑わう
やや説明調にも思える描写ですが、街のにぎわいが消えてから夜空が「賑わう」というのが面白いと思いました。「街の灯」と大ざっぱに描写せず、「駅の灯」と焦点を絞ったことで、だいぶ暗くなった街の中の、そこだけ明るかった駅舎も照明を落とし……という様子が浮かび上がります。こういうふうに、ある一定の時間を詠み込んで描写した歌、なかなか達者な作者だと思いました。
Posted by 松村由利子 at 2022年12月21日 21:44
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
「ざむざむと」のオノマトペが印象的だ。「リクエスト」とはそばに誰かいるのか、番組か。「春」は胸の「凍て星」に効果があるのか?すぐに溶かしたいのでは?
Posted by 中村暢夫 at 2022年12月22日 17:52
10 再発は無いよと自分に言い聞かす 海星の腕が再生をして
複雑な感情を、下句でうまくニュートラルに表現していると感じました。
ヒトデの「再生」は、切ってもまた出てくるものですから、生命力のイメージでもあり、また再発してしまう病気の隠喩でもあるのでしょう。正負いずれにも読める命の強さと怖さが印象に残りました。
Posted by 大井 at 2022年12月23日 17:57
10番:ヒトデ=がん細胞のイメージとして読みました。
生き物の生態を紹介するテレビ番組等、何気なく眺めていたら、ヒトデの再生する様子が映し出されたのでしょうか。
がんとの闘病経験のあるこの作中人物にとっては、はっとさせられる映像。
「言い聞かす」のあと一字空けで、再生シーンで終わっているところに、不安の余韻を感じました。
Posted by 東 洋子 at 2022年12月28日 09:21
12 終電が去れば駅の灯徐々に落ち星が浮かんで夜空賑わう
松村さんの評でもありましたが、頭から物事が順序よく書かれているので、説明的に感じました。もしかしたら「駅の灯」から始めてもよかったかもしれません。人々の暮らしと星の賑わいを明確に対置している視点はよいと思いました。
Posted by 辻聡之 at 2022年12月30日 11:21
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
一読、とても共感し、惹かれた歌でした。
冬のような寒々しさからの逃避願望というよりは、「この冬を耐え忍ぶ力をどうかください、ヴィヴァルディ!」と願っているように感じました。
困難や悲しみを静かに耐えようとする日本人の特性がよく表れていると思います。一票入れさせてもらいました。
Posted by 遠音 at 2022年12月30日 23:43
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誰にでも、胸中に凍て星の生まれる日はあると思います。別れ、失望、哀しみなど。辛い時程季節の春が恋しく、掲歌ではヴィヴァルディの「春」をリクエストされていますね。
そういえば、枯れ木のように見える今は冬を耐えエネルギーを蓄えて、春に花を咲かせるのですね。人生と同じではありませんか。
冬があるからこそ春の意味があると気付かせていただきました。
癌を患った作者かな、と思って読みました。ヒトデに限らず「再生」する力をもった生物は多いのですが、自分もまた病気に負けずに再生してゆこうという意思の表現された一首、力強さがあります。また、ヒトデなどこれまで「下等」とされてきたそういう生物の生態を素晴らしいと見るまなざしもいいと思いました。
11 ざむざむと胸に凍て星生まるる日リクエストするヴィヴァルディの「春」
胸の中を冷たい風が吹き抜けるようなある日に、ラジオ番組でしょうか、「春」をリクエストしたという作者。
「凍て星」と「春」の対比がわかりやす過ぎるかもしれませんが、この歌ではよい感じに仕上がっていると思います。多くの人に親しまれているヴィヴァルディの「春」の弾むようなリズムと明るさ、それを求める作者の切実な気持ち、というものが調和しています。
12 終電が去れば駅の灯徐々に落ち星が浮かんで夜空賑わう
やや説明調にも思える描写ですが、街のにぎわいが消えてから夜空が「賑わう」というのが面白いと思いました。「街の灯」と大ざっぱに描写せず、「駅の灯」と焦点を絞ったことで、だいぶ暗くなった街の中の、そこだけ明るかった駅舎も照明を落とし……という様子が浮かび上がります。こういうふうに、ある一定の時間を詠み込んで描写した歌、なかなか達者な作者だと思いました。
「ざむざむと」のオノマトペが印象的だ。「リクエスト」とはそばに誰かいるのか、番組か。「春」は胸の「凍て星」に効果があるのか?すぐに溶かしたいのでは?
複雑な感情を、下句でうまくニュートラルに表現していると感じました。
ヒトデの「再生」は、切ってもまた出てくるものですから、生命力のイメージでもあり、また再発してしまう病気の隠喩でもあるのでしょう。正負いずれにも読める命の強さと怖さが印象に残りました。
生き物の生態を紹介するテレビ番組等、何気なく眺めていたら、ヒトデの再生する様子が映し出されたのでしょうか。
がんとの闘病経験のあるこの作中人物にとっては、はっとさせられる映像。
「言い聞かす」のあと一字空けで、再生シーンで終わっているところに、不安の余韻を感じました。
松村さんの評でもありましたが、頭から物事が順序よく書かれているので、説明的に感じました。もしかしたら「駅の灯」から始めてもよかったかもしれません。人々の暮らしと星の賑わいを明確に対置している視点はよいと思いました。
一読、とても共感し、惹かれた歌でした。
冬のような寒々しさからの逃避願望というよりは、「この冬を耐え忍ぶ力をどうかください、ヴィヴァルディ!」と願っているように感じました。
困難や悲しみを静かに耐えようとする日本人の特性がよく表れていると思います。一票入れさせてもらいました。