2021年04月29日

作者一覧を発表いたします。

「かりんネット歌会2021 vol.4」

檜垣由美子 きみからの言葉がこぼれていたのだろう電話ボックス跡の蒲公英
矢野和子  川べりの桜は川へ迫り出せり桜は桜の自負を持ちて咲く
橘 まゆ  桜散り焼け跡に独り蹲りどん底の底で見上ぐ満月
吉岡健児  薫風に揺れつつひらくハナミズキ眩し過ぎるよ今の僕には
梅原秀敏  安住の地などはないと旅をする高砂百合は知っていたんだ
竹村正一  小花つけて露に色へるポーチュラカわが目を引きてけれんみあらず
嶌菜穂子  桃花笑むくれなゐに染み虹見上ぐ雪消しの雨邪鬼追へかしと
山下騰子  山道の緑の小花の鬼縛りゆつくり歩く我を後押し
はまだもも 青空を恋しと見上ぐる姿して極楽鳥花は丘に群れ咲く
ヨコタヒロユキ タンポポのポポ摘んだよと笑む君の差し出す綿毛拐かす風
五十嵐満  背中向けかすかな寝息の寅さんにリリーはつぶやく 〈一緒になろうか〉
渡辺泰徳  目をつむり抵抗思いぬ周庭の やがて芽吹かん雄花の原は
若槻真美子 垂線を真中に秘めてやはらかき杜若かなオードリー・タン
鷽野珠良  木蓮の花よりちいさな小鳥から湧きいずるうた春をとよもす
服部明日檜 酔いながら桜木掴みぶら下がり折ってわたしは故郷捨てる
吉村享子  ラフレシアみたいな花丸もらいたり口数少なき吾子の作文
山口コ誠  春夜雨(はるよあめ)つつじの花を落としいく告げるべき言葉とり残されて
遠藤由季  自転車の速度で過ぎてゆく春はちりんちりんと鈴蘭ゆらす
古川 都  寧ろわれが旅の果て春にたどり着き「お帰り」とつつじみずき咲く道
東 洋子  薔薇のさだめに生まれなかったぼくたちの食卓に散る納豆の糸
檜垣実生  告白の眠れぬ夜を咲いていた月下美人のさびしさに会う
日高雅彦  花の名を選ぶは難し君の名が心の中を占めているから
東山研司  ビル風にみな散りとみせておおかたを残すサクラよおぬしなかなか
夏目たかし からすうりその名の由来知りたしと思へど白き花見て足れり
山崎 垂  春の日の胸の鳴る音きゆんと知る昭和の『別冊マーガレット』に
中村暢夫  どこからか来て老い母の庭に咲く菫、花韮、紫華鬘(むらさきけまん)
柴崎宏子  野うさぎとデルフィニウムの布団カバーで少女のように眠れそうです
刀根卓代  八百年死ねざるをみなの業の火や 八重の椿の赤の黒かり
久山倫代  早春の仄かな回路もくれんの花に百合根の甘み思おゆ
遠音    かきよせし君のかしらの冷たさに薔薇ちりそむる棚のにほへり
細井誠治  なき父のこゑ聞くやうにしろしろと葉陰にひらく泰山木は
森田鞠子  吹きすさみふるふ梅が枝細かりき母に触れえずひととせの過ぐ
辻 聡之  軒下にたばこ燻らせいる人の肩に茉莉花ふれそうにあり
中村久美子 籠るより術無き想い満天星の鈴なす花に祈る夕暮れ
中山洋祐  白梅のにおう日暮れに段ボール破る音する家の中から

歌会ご参加(出詠・コメント・観覧)の皆様、ありがとうございました。
この記事にはコメント欄を設けますので、言い残したことや感想などにお使いください。
2021年5月のネット歌会につきましては、明日、ご案内いたします。
(現在の記事はあと一月ほど公開いたします)
posted by かりんネット歌会 at 22:04| Comment(2) | 作者・詠草一覧
この記事へのコメント
辻様中山様お世話ありがとうございました。K雄花→尾花、ミスりました(涙)
Posted by 渡辺 at 2021年05月01日 07:49
中山さま、辻さま、いつもありがとうございます。
難聴者にとっては、ネット歌会はありがたい勉強の場ですm(_ _)m

今回は自由度の高いお題だったので、折り句に挑戦してみました。他の花の名前も普通に入ってしまったのが力不足でしたが、楽しかったです。
Posted by 遠音 at 2021年05月02日 10:57
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