2020年08月11日

詠草一覧・選歌案内

令和2年第6回のかりんネット歌会には、37首が寄せられました。
いろいろな旅を思い起こさせてくれますね。
それでは、これから次の順で進めさせていただきます。

@選歌投票(8月17日まで):出詠されたeisoのアドレス宛に、@氏名、Aよいと思った歌5首の番号、をお送りください(投票受領の返信は省略させていただきます)。投票結果はコメント前に公表します。
A各歌についてのコメント(8月18〜30日):一気に行います!
B全体的コメント:編集委員、選歌委員のコメント・アドバイス。
C作者名発表:8月31日の予定です。


             詠草一覧(カッコ内は直前の語のふりがなです)

1  ハート岩ふたりでくぐった島旅の砂の足あとblueblueblue
2  ふるさとを捨てし旅人われなれや向かう三軒つき合ひ淡き
3  タレか塩か預けられたる判断に塩とし決めて旅のはじまり
4  引出しの奥の旅券に刷られたるわれは無用となりしをしらず
5  ベトナムへ日々発着の爆撃機嘉手納の基地に見あげし旅よ
6  ホイッスル長く吹く夏オフェンスの旅を終えたるキーパーへ向け
7  たましひの数だけ星は耀けり旅順に向けられし砲台
8  人生の旅の終わりはふるさとと帰り来たりし鮭のごとくに
9  東京の子・孫・夫に会ひたくも新幹線の旅は自粛と
10 旅人を待ち受けるごと竹藪に或る日電氣の燈る廢屋
11 生活圏ばかり走りぬわが車遥かな旅路を知ることのなく
12 旅費の出る出ないで決めるあの人の土産はあまり期待してない
13 初めての調査の旅に捕まりき地形図とふが機密なる国
14 セビリアの路地に迷ひて二人旅地図持つ君もスマホにらみて
15 うつくしく生きてゆきたい夏の果て幻影旅団は火を囲みつつ
16 国境は閉ざされたまま夏が来て赤い旅券は引き出しの奥
17 前の世は旅鳥だつたかもしれぬ山かぞへつつ南へ帰らむ
18 コロナ禍は旅から旅へと股旅の渡世渡りて疲れを知らず
19 夏の陽を踏みつつ旅をすることもなく人間はもやしとなりぬ
20 連れ添えば近すぎて遠回りばかり君に咲く花数え直す旅
21 旅の途中の川に拾った小石から水があふれる透明な夜に
22 月見れば闇を旅するこの地球(ほし)の成れの果てかと思はるるかも
23 皓々たる星空みあげ獅子(シーサー)は旅人(エトランゼ)の貌でしまにすわる
24 空覆いつくして渡りし旅行鳩を絶滅させた人の業(ごう)はも
25 一人旅したい心を宥めつつ吹きこぼれぬよう茹でる素麺
26 月面に立てし国旗のはためきてアポロは真に月に旅しか
27 旅鼠駆けてゆきたり夏ゆうべわが影のびるその陰の上を
28 問1の二人めぐり逢ふハーレクイン・ロマンスのやうな旅人算に
29 そのをみな紅き芋にて布を染め海に晒せり 我は旅人
30 甲虫背負って歩く人たちが口笛を吹く旅の余興に
31 日本のどこかに0.25倍速の〈いい日旅立ち〉流れてをりぬ
32 煽られて細き付け火の刹那燃ゆ陸奥(むつ)の旅路に吾れを放てり
33 お土産を置いてすぐまた旅立つというはやぶさ2を迎えにゆかむ
34 本持たず旅出るたのしみ歌を詠まむ出会う人々名も知らぬ草花
35 旅に生きし人の見し道直ぐなるをさみしきを追ふ月満ちぬまま
36 薄れゆく〈苦海浄土〉よ認定をうらやむ媼、旅人(たびと)にこぼす
37 毎年のかりんの大会唯一の旅となりたる延泊をして


posted by かりんネット歌会 at 20:35| 詠草一覧