2020年07月18日

28〜30番の歌

28〜30番の歌にコメントをお願いします。

 28 春の夜の夢ばかりなる股座にあっ綾波レイ青息吐息

 29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

 30 杢太郎の夢に吹きしか〈米惣〉の暖簾ほのかに揺らす海風


posted by かりんネット歌会 at 08:31| Comment(13) | 詠草
この記事へのコメント
28 春の夜の夢ばかりなる股座にあっ綾波レイ青息吐息
周防内侍と塚本邦雄の歌を乗っ取ってエロティックな歌にした力技。票をいれなかったのですが、あとからこれ面白いなと思いました。「綾波レイ」は、私は存じませんが、おそらく知る人には個性的なイメージを読み取ることができる人物なのでしょう。票を入れなかった理由をあとから考えたら、結句の青息吐息が、作中主体のものか、綾波レイのものか、すこしぼやける感じがしたからだったです。この作者ならもっと結句で飛躍できたかも。
Posted by 久山倫代 at 2020年07月19日 09:25

30 杢太郎の夢に吹きしか〈米惣〉の暖簾ほのかに揺らす海風
この歌に魅了されました。伊東にある木下杢太郎記念館に行ったことを思い出し、「百花譜」が目に浮かびました。杢太郎は医師で詩人、劇作家等で知られていますが、画才もあった人です。木や山野草の植物画に近いですが、絵としてとても魅力的でした。「〈米惣〉の暖簾」は実家の家業、雑貨問屋の暖簾です。医師を勧める父の存在を表し「ほのかに揺らす海風」と表しています。杢太郎の夢とは、文人、画家のことを言っているのかなと感じました。余談ですが、この戦中の時期、山野草はどれが食べられるかも大切なことだったようです。杢太郎はタチツボスミレなども天ぷらにして食べています。
Posted by 山下騰子 at 2020年07月19日 14:16
29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

子どもの頃に夏、舗装直後の道路のアスファルトがねっとり溶けていたのを思い出しました。結句をのぞいて全部がアスファルトの修飾語ですが、リアル感がよいと思いました。
溶けたアスファルトが虹色に輝きながらべっとりしている様子が目に浮かびます。
溶けたアスファルトのイメージが強烈ですね。面白い視点と思いました。
ただ「残る」がよくわかりません。何が残るのでしょうか?
Posted by 森田鞠子 at 2020年07月20日 20:49
28、綾波レイに対する思い入れの有る無しによって鑑賞が大きく変わってきそうですね
結句の「青息吐息」は作者のものとして読みましたが…

Posted by 細井誠治 at 2020年07月22日 23:21
28番:綾波レイの抱き枕に両手両脚でしがみついて独りで寝ている男。と読みました。
この本歌でこの内容ならキーワード「まくら」をどこかに読み込まないと、と思ったのですがよく読んでみると、ちゃんとありました(隠れていました)。それも本歌と同じ三句目に!
綾波レイというキャラのチョイスも絶妙ですね。思い入れの有無は全く関係なく、ただのアイコンというかマストアイテムとして出したのでは。
これぞ題詠歌会の楽しみに満ちたこの歌に一票です。
Posted by 東 洋子 at 2020年07月23日 10:47
29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

「虹」と「だらしなく」の取り合わせが新鮮で惹かれました。例えば、長すぎた春のような、理想的な純粋な恋のままではいられない複雑な感情の絡まりに終焉を迎えた恋愛のような、などと読みが広がります。
Posted by 若槻真美子 at 2020年07月23日 23:37
30 杢太郎の夢に吹きしか〈米惣〉の暖簾ほのかに揺らす海風

本来進みたかった文芸の道を諦めずにいた医師、杢太郎の心の原点である生家(伊豆の老舗雑貨店)にフォーカスした、郷愁をよぶやわらかな一首です。
別件、「夢」と「暖簾」はわりと一般的には縁語なのでしょうか。12番(パスカル+夢・暖簾)との同素材の着想に驚きました。
Posted by 若槻真美子 at 2020年07月24日 01:01
29、アスファルトに広がる油膜の虹の怪しい様子に、実体の掴めないながらも確かに見ていた夢の記憶を重ねた歌かと読みました
不思議に腑に落ちる印象的な作品だと思いました
ただ「だらしなく」は一首の中でやや浮いている感じです
Posted by 細井誠治 at 2020年07月24日 20:49
29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

アスファルトを濡らす油。七色に光る。だらしなく、で緩んだ感じがあるのに、さらに、伸び、広がる、と畳みかける。それが、とけ残る夢なのだと。とけ切ってはいない、夢の残骸。油膜の虹が上手い、アスファルトは何の比喩か。
Posted by 中村暢夫 at 2020年07月26日 06:06
29、ひろごりての音感が少し気になりました
Posted by 細井誠治 at 2020年07月27日 06:10
30番、木下杢太郎の夢と生家の暖簾が微妙に揺れ、関連していて選びました。面白い発想と思います。記念館は行ったことはありませんが、海風に吹かれてみたくなりました。
Posted by 篠原節子 at 2020年07月27日 16:33
29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

アスファルトから始まってとけ残るまで「夢」へかかっていきながら、「だらしなく」「のびひろごり」「とけ残る」と重ねられて、好ましくない夢から覚めた時の、あとまで曳きずるような気持ち悪さを感じさせます。言葉の選択が巧みで印象深いお歌でした。
Posted by 黒木沙椰 at 2020年07月27日 21:46
29 アスファルトの油膜の虹のだらしなくのびひろごりてとけ残る夢

あまり質の良くない眠りから覚めた感じが出ていると思いました。ねばついて重たい感じの目覚め。
Posted by 遠藤由季 at 2020年07月30日 08:35
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