2020年06月18日

7〜9番の歌

7〜9番の歌にコメントをお願いします。

 7 活けてより僅か三日の薔薇の花玄関先に降りつもるほど

 8 降りてゆく夢の坂道やわやわと かたちをもたぬいきもののくに

 9 「降ります」と言いて動かす車イスそろりそろりと電車を降りる


posted by かりんネット歌会 at 22:31| Comment(10) | 詠草
この記事へのコメント
碧野みちるです。よろしくお願い申し上げます。

7.一読して意味がよくわかります。薔薇はこの時期の風物詩でうつくしい花です。ただ、鑑賞するにおいて重大な点が、「薔薇の花の状態・特に一輪or数輪なのかが不明」ということでしょうか。「薔薇の花弁が散り落ち玄関先に積もっている」「薔薇の花房が開き切って大きくなり山を思わせる」等、様々な解釈ができますが、そもそも薔薇の初期状態が不明瞭ゆえ、鑑賞にしこりが残ってしましました。また一首に奥行きを出すためにも薔薇の「色」も詠み込むべきだと思いました。

8.良く言えば幻想的、悪く言えばファジィな印象です。作者(作中主体)が見た夢の内容やおぼろげな記憶そのものを五・七・五・七・七に乗せて歌にするだけでは、抽象的過ぎて、物足りない気が致します。こういう詩情を伴う主張の解釈が、読者に少々丸投げされている印象を受けました。夢の歌であっても、どこかしらに具体性が欲しいと願ってしまうのはわがままでしょうか。作者の言葉の斡旋が巧みゆえ、惜しく思います。

9.一読してよくわかります。車椅子と共に生活する日常のささやかな描写。上句と下句の反復表現で、ルーティン感がもたらされ、すんなりと入ってきます。しかし「ただごと歌」寄りであるのでは、と懸念があり、表現・歌構築上の工夫をわがままながら望んでしまいます。
Posted by 碧野みちる at 2020年06月19日 01:21
9「降ります」と言いて動かす車イスそろりそろりと電車を降りる
車イスの方が電車に乗っていて、降りるとき、「降ります」と声をかけながら、緊張してゆっくり降りられる様子が伝わってきます。周りの方がそーと、空けてくれた様子まで伝わります。車内の緊張感がそのまま伝わりました。
自然に詠まれた歌だけに、空気が伝わり、一緒にドキドキしました。
Posted by 山下騰子 at 2020年06月19日 16:18
9  「降ります」と言いて動かす車イスそろりそろりと電車を降りる

電車のなかで時間がゆっくり流れる。流れざるを得ない。人の世も、電車も、車イスに手厚い、とは言えない。
Posted by 中村暢夫 at 2020年06月19日 18:30
7 活けてより僅か三日の薔薇の花玄関先に降りつもるほど

活けてわずか3日で咲ききり、散ってその花びらが大量に重なっている状態から、薔薇の「咲いて散る」ことへの生命力のようなものを詠んだ歌と思いました。「薔薇の花」だと一般的な薔薇になってしまい、思い入れが薄くなるように思います。「の花」は要らないので、品種名の固有名詞などをいれるとよかったのでは。それと、活けるのは家の中だと思うのですが、「玄関先」って玄関を一歩出たところまで含みますよね。散った薔薇と活けた薔薇は同じもの?それとも切って活けたあと、残りの薔薇が庭に降り積っているのでしょうか。
Posted by 久山倫代 at 2020年06月19日 21:34
8、作者?のみた夢を象徴的に詠まれた一首と思いました
ただその雰囲気が実感を伴って読者に的確に伝わってこないある種のもどかしさを感じました
Posted by 細井誠治 at 2020年06月20日 06:47
9、一読して状況のよくわかる歌だと思いました
下の句については上の句からの当然の帰結と思われ、もう少し何か言えたのではないかと惜しい気持ちがしました
Posted by 細井誠治 at 2020年06月20日 06:56
夢の中での足取りは、なぜかフワフワしていることが多く夢の中のリアルな感じが出ています。そして下の句で「かたちをもたぬいきものの」の「かたちをもたぬくに」に行き着いたと読みました。夢の中の話かと思いきや、すっと現代社会への不安に繋がっているところが良いと思いました。
日本人ががんがん坂道を上って行った時代の「坂の上の雲」という小説がありますが、その坂を上り切った先とやわやわと降り切った先が同じ場所だとは思いたくないのですが。
折しも昨日坂井さんがslackで日露戦争後の時代の動きについて書いておられたので、私なりにいろいろと考えてしまいました。
Posted by 東 洋子 at 2020年06月21日 16:49
7、わずか3日間で咲き終えてしまった薔薇を惜しむ気持ちは伝わるのですが、やはり「散る」という意味のことばをどこかに詠み込んだ方が一首が落ち着いたのではないでしょうか
Posted by 細井誠治 at 2020年06月28日 08:46
6・下句はとても惹かれました。ただ、これが力をもつためには、上句が「夢」ではなく現実である必要があるのではないか。「夢」を取ってしまっても(取ってしまってこそ)成立する歌ではないか。
Posted by 米川千嘉子 at 2020年06月28日 21:10
7 「僅か」「ほど」が甘い。

8 朧化するだけで歌いきるのはむずかしい。

9 結句は結論だけを言うと広がらない。「風のホームへ」など。
Posted by 坂井修一 at 2020年06月30日 04:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]