2020年06月18日

22〜24番の歌

22〜24番の歌にコメントをお願いします。

 22 無きことにするほかあらぬやるせなさ廃墟へ絶え間なく雨は降り

 23 西天狗雲行き悪く降り始む岩を下りるも四つ足になり

 24 にわか雨降水帯は線状となりて被害をもたらし来りぬ


posted by かりんネット歌会 at 22:29| Comment(8) | 詠草
この記事へのコメント
碧野みちるです。よろしくお願い申し上げます。

22.三句目までをたっぷり使って作者の感情(主にやるせなさ)を述べて、後半に「雨降る廃墟」という景物を持ってくる構築に力業を感じます。「なかったことにできなかった」という感情を「(存在意義がないけど存在している)廃墟」と見立てる技巧は素晴らしいと感じました。同時に、この展開を迎える歌は昨今よく見受けられるとも私感しました。上句の叙述を口語や話し言葉にしてみても面白いのかもと考えました。

23.碧野の浅学により、「西天狗」が山岳名だと判らなかったため、初読時は解釈に詰まってしまいました。くわえて結句での「四つ足になり」という表現が、実際に何を意味しているのかイメージが掴めませんでした。作中主体は雨で足場が悪いので動物のように四つん這いになって下山する、という意味でしょうか…。鑑賞力の弱さ、申し訳ありません。

24.一読してよくわかりますし、納得できます。逆にいえばごく説明的、叙述的に留まっている印象なので、作者の〈われ〉を感じさせるようなスパイスが欲しいです。例えば「被害(雨なので水害かと推測)」に対する悲しみや怒り、やるせなさなどをちらつかせる言葉の斡旋等ができるかと思いました。
Posted by 碧野みちる at 2020年06月19日 01:30
22.三十一音を贅沢につかって「やるせなさ」を説明した歌、という風に捉えられてしまいそうなのが残念かなあと思いました。廃墟と雨の組み合わせがすでにやるせないので、言葉を尽くさず状況を示すくらいにとどめておいたほうがよかったと思います。
Posted by 貝澤駿一 at 2020年06月22日 21:33
24、線状降水帯の降らせる雨により被害がもたらされたという歌意はよく伝わるのですが
そのことに対する作者のとらえ方や思いが述べられていないのが残念に思いました
Posted by 細井誠治 at 2020年06月22日 22:14
23:思い出を短歌の形で残すのは良いものです。私も八ケ岳でのことを思いだしました。結構怖いですよね。山の名が特徴的なのでわざと四つ足にされたのかもしれませんが、やり過ぎ感が出ますので素直に四つ這い、這って、などが良かったかもしれません。雲行き悪くと降り始めも重複感があるので、代わりに気持を加えてはどうでしょうか。
Posted by 渡辺泰徳 at 2020年06月25日 11:10
22
3句までのひと息で吐き出す感じの流れ、「するほかあらぬやるせなさ」という、ら行のつながる歌謡っぽい語感が好きです。そこからふっとカメラをパンするように廃墟が映るのも巧みだなと思いました。具体的になにがやるせないのかわからないなりに、やるせなさ感がストレートに伝わってきて印象的でした。

23
雨の中の下山、足場の悪い岩場の緊張感がつたわります。渡辺さんもご指摘されていらっしゃるように「雲行き悪く降り始む」は重なっているのでもったいないと感じます。岩の感触や雲の色、雨の温度といった感覚的なヒントがあるといいなと思いました。

24
「線状降水帯」という日本語を初めて知りました…!比較的新しい気象用語なんですね(…浦島です…)。素材として面白い言葉なので、その言葉を深堀りしてみたら興味深いのでは。「線状」が説明に終わっているのが残念だと思いました。

Posted by モロクラ タマラ at 2020年06月26日 16:19
22、具体の状況が伝わってこないため作者のやるせなさに読者として共感しづらいところがあるのではないでしょうか
下の句への切り替え、風景の見せ方は巧みだと思いました
Posted by 細井誠治 at 2020年06月28日 06:39
23・「雲行き悪く」がないとさらりとしすぎて、下句の心情を支えられないような。「西天狗」と何となく響き合うような気もしもします。「4つ足」という言葉はかなり強い言葉なので、変える案に賛成です。
24・近年よく聞く気象用語で興味深いです。「にわか雨」という初句の入りかたがのどか過ぎてしまうのでは。どんな場所に被害を与えたのかを鋭く入れられそうです。
Posted by 米川千嘉子 at 2020年06月28日 21:50
22 三句「やるせなさ」は平凡。四句「絶え間なく」は常套句。

23 八ヶ岳登山の下り。二句「雲行き悪く」は概説的。結句表現も危険。

24 二句以下気象解説となる。「被害」は総括するのではなく、個々の苦痛として歌いたい。
Posted by 坂井修一 at 2020年06月30日 04:06
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]