2020年06月11日

詠草一覧・選歌案内

令和2年第4回のかりんネット歌会には、35首が寄せられました。
各地で梅雨入りが発表されていますが、
こちらも一首一首が滴るように瑞々しいですね。
それでは、これから次の順で進めさせていただきます。

@選歌投票(6月17日まで):出詠されたeisoのアドレス宛に、@氏名、Aよいと思った歌5首の番号、をお送りください(投票受領の返信は省略させていただきます)。投票結果はコメント前に公表します。
A各歌についてのコメント(6月18〜29日):一気に行います!
B全体的コメント:編集委員、選歌委員のコメント・アドバイス。
C作者名発表:6月30日の予定です。


             詠草一覧(カッコ内は直前の語のふりがなです)

1  朝寒く雨のそぼ降る月曜日新聞歌壇に我の名見えず
2  明日往ぬか夜の窓辺に問ひたれど合歓の雄蕊は降りやまずあり
3  雨と降る夏蟬のこえ聞きながら父母と歩いた西日の比叡
4  雨降らしは両性具有少しだけかなしくなりたる磯実習
5  過ちのようなどしゃ降り 街を行くあの人もあの人も帰れない
6  いくたびもひと降る岬かがやいて写真撮りたりときの切れ間に
7  活けてより僅か三日の薔薇の花玄関先に降りつもるほど
8  降りてゆく夢の坂道やわやわと かたちをもたぬいきもののくに
9  「降ります」と言いて動かす車イスそろりそろりと電車を降りる
10 オンライン面接うける新卒の身に降りかかる堕栗花(ついり)の寒さ
11 から梅雨の雨降り地蔵の額の罅ゆうべやぶいた手紙のような
12 今日だれと帰れるだらう揺れる児の帽子のみなと昇降口は
13 銀幕にイケメン降臨白妙のポップコーンは床に散らばる
14 薬降る五月のそらの天気図を忘れてあおい傘の六月
15 降りくる小学生の「こんにちは」しばしつづきぬわがために言ひ
16 降板のエースの肩をポンとたたくその一瞬の平行の影
17 この大き帳くぐれば何がある降車ボタンを関節で押す
18 コンサート雨降る夜の帰り道ひとり歌いぬ住宅街に
19 さくらばな神経衰弱のごとく降り君もわれもこの日々のはらはら
20 参観の昇降口にとりどりの鉢植えを売る学年主任
21 閉ざされし本棚のうへ降りつもる時といふ名の雪淡くあり
22 無きことにするほかあらぬやるせなさ廃墟へ絶え間なく雨は降り
23 西天狗雲行き悪く降り始む岩を下りるも四つ足になり
24 にわか雨降水帯は線状となりて被害をもたらし来りぬ
25 陽と雨と降りまじる野のしずけさに狐はしらぬ家へ嫁ぎし
26 降る月を頼りに終えた芋畝に丸きわが影 母かと惑う
27 降れ降れと八代亜紀似の女将(ママ)の歌欲(ほ)りて惚れたか休業前夜
28 ほたる棲む源兵衛川に雨降れば恋はひとまず休戦としよう
29 ほんとうの6月6日に雨ざーざー降ってかわいいCちゃんのこと
30 前梅雨(まへづゆ)の昇降口で待つてゐた かの日とともに消えたり母校は
31 窓ぎはに降る陽のひかり豆苗ののび放題に伸びゆく不安
32 末端は切り捨てられる心地して降べき順の数式は嫌(や)だ
33 守りたい約束と檸檬かごに入れGooglemapに無い駅で降りたい
34 夕闇の狭庭の隅の白百合に降る月読の光幽けし
35 寄り添えず降りることさえ許されずただただグラスの水滴でいる


posted by かりんネット歌会 at 20:18| 詠草一覧