2020年04月30日

作者一覧を発表いたします。

「かりんネット歌会2020 vol.2」

 東 洋子  牛乳は明るいほうを向いて飲むつめたいがらすの花曇る朝
 ヨコタヒロユキ あさ、あさ、明るいあさ、とう教科書の朗唱もがも日本経済
 日高雅彦  コロコロを明るいうちに済ませよう雨の冬至の早き夕暮れ
 貝澤駿一  〈怪獣のバラード〉明るい旋律に十三歳の心をのせて
 幸原千明  志村けんをこんなかたちで失ふとは マスクで明るい空を見上げる
 細井誠治  ウイルスを打ち負かす日を思ふなりスーパームーン明るき夜に
 松村由利子 牧羊犬の目はどこまでも明るくて春のポトフは煮込まぬがよし
 山下騰子  春の山キブシの暖簾風に揺れ淡ひ緑に心明るむ
 コ力聖也  夕暮れにさくら色へと変わりゆきパソコン画面は明るさ落とす
 モロクラタマラ 人の世のざわめく明かり養いつ闇の深きをめぐるこの星
 上石隆明  ミシン目をそっと剥がしているごとくほの明かり洩るる雲間の月は
 川口慈子  夕明り髪留めし手の寒々とあの運命は偽者だった
 齋藤芳生  明かり窓を濡らして春の雨がふるしろい花びらがはりついている
 島本千代子 石楠花の包は秘めごと明かすごとひらきて朱の色こぼれ燃え出づ
 喜多紘子  明けの明星見上げてこころ足らう日のとくとく来たれ騒がしき世に
 橘 まゆ  「年暮る」る京に降るゆき除夜のかね明日をください東山ブルー
 岡 公一  コロナ禍に阿鼻叫喚の現世は生きとし生けるもの明日を知らず
 中村暢夫  私のなかのひとりが決意した明日は結審するか 君の件
 中山洋祐  「また明日」子供たちの別れの声吸われてゆく夕べの公園
 若槻真美子 遠花火はぜて「カラスノ勝手デショ」児らの明日にユニゾンありき
 刀根卓代  明日あるを信じてゐむか病床の父新聞のみに桜を愛でて
 渡辺泰徳  食材の足しにと撒きし明日葉の種の発芽は芳しからず
 遠音    透明な壁の向かふにさんざめく級友たちの横顔、くちびる
 東山研司  会議中ちょっと誤魔化しを言うときの彼の滑舌は明朗になる
 久山倫代  書院造の棚の奥処はひんやりと明治の闇をさぐる手のひら
 遠藤由季  金色のロゴにさくらは映りおり明治チョコレートふたり分け合う
 辻 聡之  親戚のなんやかんやのお祝いの明宝ハムが厚く切られる
 江國 梓  一心にひつくり返す明石焼き家居に飽きたきみが出てゆく
 光野律子  さよふけにうつくし明朝体で打つ「臨時休業」春の雪降る
 上條素山  〆切の五分前 本能寺前明智光秀いくのかどうか

歌会ご参加(出詠・コメント・観覧)の皆様、ありがとうございました。
5月のネット歌会につきましては、明日、ご案内いたします。
(現在の記事はあと一月ほど公開いたします)
posted by かりんネット歌会 at 19:56| 作者・詠草一覧